飲食店のテナントをお探しの方必見!売上に関係するテナント選びとは

テナント探しをするときにみなさんが注目するポイントはありますか?
立地、利用客層、物件の広さ、月々の家賃など、様々な情報を集めていることだと思います。
まずお店をオープンしたら、たくさんのお客様に来店してもらい売上を上げなければなりません。
売上=お金の話になりますが、利潤を上げなくてはお店を存続できませんし、店舗のさらなる拡張への挑戦も阻まれます。
開業を成功させるためには事前の準備が大切で、特にテナント選びは今後の運命を大きく左右します。
今回は売上を重視するときに考えるべきポイントをご紹介します。
その2つのポイントを意識してテナントを選ぶのもの、飲食店経営関係の方は大事な部分となります。

まず売上を伸ばすために必要なことを単純化すると、集客数を増やすことと客単価を高く設定することの2つが求められます。
毎日途絶えることなく多くのお客様の来店があり、商品も高く売れたらこの上ないことでしょう。
しかし、料金が高く設定してもお客様が来店してくれるとは限りませんし、集客数を増やすのは単純なことではありません。
そこで、売上を上げる際に注目してほしいポイントの1つに「回転率」があります。
回転率は満席時の状態を1回転とし、1日あたりの回転数を計ります。
飲食店での経営では欠かせない指標で、客席回転数とも呼ばれます。
回転率は来客数÷客席数で求めることができます。

数式が出てくると少し難しそうな印象ですが、回転率はとても身近なものです。
ランチタイムに外食をするときに、飲食店街が混み合っていて思うようにお店に入れないから、「回転が良いお店に行こう!」とお店を選んだ経験はありませんか?
この「回転」こそが回転率です。
お店の売上は客単価×客数×回転率(×日数)で求められます。
客数と客単価を一定数に定めて計算すると、回転率が高いほど売上を多く見込めます。
飲食店の場合、来店客数と利用客数がほぼ一致するため、たくさんのお客様に利用してもらうことが大切です。
もちろん、回転率だけで売上を上げることはできないので、客数と客単価も考慮しなくてはなりません。

例えばファーストフード店の場合、早く安く手軽に食事ができます。
多少混雑している時でも席が短時間で空くので、集客数を見込めます。
価格は全体的に低めですが、利用客数を増やすことで収益を上げているのです。
一方でコース料理の出る料亭やフランス料理店などは案内できる人数が限られているため、客単価が高く設定されています。
そのため、客数と客単価は比例する部分が大きいと言えます。
この点を踏まえて効率良く回転率を上げるにはどうすれば良いでしょうか。

回転率と合わせて意識してほしいのが、「客席稼働率」です。
客席稼働率とは、全ての席が満席の状態を100%として、実際に席がどのぐらい使用されているかを表す指標です。
飲食店ではカウンター席、テーブル席が設けられていることがほとんどです。
グループ客が来店して4人席を4人で使うと客席稼働率は100%、3人なら75%、2人になると50%といった具合になります。
全ての席を利用することは難しいため、飲食店の客席稼働率の平均は約60~70%です。
そのため、敢えて席を設けない飲食店もあります。
立ち飲みバーや立ち食い蕎麦のお店はこの客席稼働率を意識しています。
席数のロスを少なくし、満席でお客様が諦めて帰ってしまうことを防ぐためには、テナントの広さ、間取り決めが重要になってきます。

立地にも関係しますが、利用する客層や人数を意識すると必要な広さや、席数、テーブル配置をイメージしやすくなります。
また、収容人数に合わせた調理ができるかを考える必要性も出てきます。
席数を確保したものの思うようにお料理を提供できない状況に陥ると、回転率は下がってしまいます。
そのため、テナントを決める際は事前にキッチンの広さや設備を確認して、理想的な運営をできるか検討する必要があります。
配置できるコンロの数や火力、水回りなどが十分であるかなど、回転率を意識するとテナント探しでこれまで気が付かなった改善点や課題も見つかることでしょう。
飲食店のテナントを探す際は、回転率を意識してみてください。