オーナー様必見!テナントが決まらない時に確認したいこと

■適した業種と仲介業者の確認

自分のお店を開業することは決まったのになかなか物件が決まらない、という状況のオーナー様が案外多いかもしれません。
テナント物件はたくさんありますが、その中で自分の業種がその物件に適しているのか迷うことも多いでしょう。
どのような業種であっても、集客が見込めるテナントが良いと考えるのは当然のことです。
貸テナントにはそれぞれ適した業種が設定されていることが多いものです。
例えば、気に入った物件が見つかったとしても「飲食店不可」「量販店不可」という大家さんの意向があれば、その物件は選べないこともあるかもしれません。
雑貨店、洋服店、飲食店など、ふらっと立ち寄る人が多いのであれば人通りの多い場所のテナントが良いですし、
広々としたスペースが必要な業種であれば車で来店しやすい郊外のテナントが良いというポイントがあります。

また、貸テナントの場合、必ず仲介業者がいるものです。
一般的には不動産会社が仲介業者となっています。
どの不動産会社が仲介業者になっているのか確認することも大切です。
仲介業者というのは、賃貸物件を探している人と借り手を見つけてほしい大家・管理会社との間に入って物件を紹介し、契約に結び付けることが役割です。
テナントを借りたいという方に物件を紹介し、現地へ連れて行き内見の案内もします。
テナントの賃借契約も仲介業者が行います。

これらのことを踏まえた上で、ある程度希望条件に合うテナントを見つけたらまずはそこに適した業種と仲介業者の確認を行いましょう。
そのテナントが自分の業種に相応しいかどうか不明な場合は、仲介業者に直接聞いてみましょう。

■料金相場を知る

テナントを借りる前に知っておきたいのが賃料の相場です。
賃料はさまざまな要因によって左右されます。
大きな通り沿い、駅からの距離、建物の構造や築年数、設備、広さなど立地と物件の特徴の影響により賃料は変わってくるものです。
ただ、ある程度相場というものは決まっています。

基本的に駅近く、駅前、大通り沿いという立地にあるテナントの賃料は高めに設定されています。
そういった場所のテナントは集客力が高いからです。
多くの人の目につきやすい場所は、商売をやる上で一番の成功の秘訣とも考えられます。
賃料の相場を知るためには、まずは自分で情報を集めることが大切です。
ある程度相場が分かったら、どのような場所のテナントを借りたいのかイメージしながら選びましょう。

テナントの中には居抜き物件と言うものもあります。
最初から必要な設備が整っているので、賃料が相場よりも高い可能性があります。
一方で初期投資にかかる費用が少なくて済みますし、いち早く店舗をオープンさせることができるのが魅力です。
お金をかけても自分好みのお店にしたいのか、逆にあまりお金をかけずに開業したいのかそれも決めておく必要があります。

各地域の平均的なテナントの料金相場は、インターネットなどで統計情報が公表されていますし、不動産会社に訪ねて知ることもできます。
そのエリアの情報を多く取り扱っている不動産会社なら安心して相場を聞くことができるでしょう。

■まとめ

テナントが中々決まらない時は、開業したいエリアのテナント料金相場を調べたり、そのエリアに適した業種を調べるなど、調査を進めることが大切です。
開業する場所は店舗の将来を決めるとても重要なことです。
その場所に適した業種でなければ集客を見込むことができません。
希望に合うテナントが決まったら、どの仲介業者なのか確認し、詳しいことを聞きに行きましょう。
その際には、そのエリアのテナントの料金相場を必ず知っておくようにして下さい。
あまりにも相場よりも高いようでしたら、賃料の交渉もしてみましょう。
賃料があまりにも高いのでは毎月の支払いが大変です。
交渉が上手く行かない場合は、他のテナントを視野に入れて考えるようにしましょう。

テナント店と路面店の違い

■それぞれのメリットとデメリット

店舗物件には幾つかの種類があります。
その中で今回は「テナント店」と「路面店」の違いを説明していきます。
店舗をオープンさせる際、物件選びはとても重要です。
出店する場所も大切ですが、物件のタイプを選ぶことも大切です。

【路面店のメリットとデメリット】

路面店とは、通りに面した店舗のことです。
大きな通りに面した路面店には有名企業の店舗や大手チェーンの店舗が店を構えていることが多いものです。
路面店の最大のメリットと言えば、やはり集客力の高さという点が挙げられます。
通りに面した店舗は、多くの人の目に留まりやすく宣伝効果は抜群です。
あえて大々的な広告を出さなくても、多くの人の目に留まることから看板だけで集客することができるでしょう。
しかし、そのような大幅な集客が見込める路面店は、家賃が高く設定されていることが多いものです。
このことが路面店のデメリットと言えるのではないでしょうか。
ランニングコストが大きいのでその分経営力が求められるでしょう。

【テナント店のメリットとデメリット】

路面店と対照的な物件として良く比較されるのがテナント店です。
テナント店は一般的に、オフィスビルや雑居ビルなどの貸店舗のことです。
ショッピングモールといった商業施設に入っている店舗を想定してご説明します。
商業施設に入っているテナント店であれば、駐車スペースを心配する必要がありませんし集客においても大きな心配はないように考えられます。
ただ商業施設のテナント店は、オーナー自身が営業時間を決めることができないデメリットがあります。
商業施設の営業時間に合わせるのが一般的だからです。
また、商業施設のテナント店は路面店とは違い固定された賃料ではなく売上保率が賃料になっているケースがあります。
要は売上によって賃料に違いがあると言うことです。
売上がアップするにつれて賃料が高くなるのもデメリットと言えるでしょう。

■テナント店におすすめの業種とは?

テナント店にも向き不向きの業種があります。
良くある業種が以下になります。

・飲食店
・カフェ
・服飾店
・雑貨店
・量販店

テナント店が設けられているのは、主にビルやマンションの低層階などです。
そのため、上記のような業種が入居するケースが多くなっています。
ショッピングセンター、モールの他、駅前や交通アクセスの良いビルなどにテナント店が多いのですが、ライバル店も多いのは事実です。
そのため、ライバル店と差を付ける工夫が必要になるでしょう。
特に飲食店はテナント店に多く見られます。
同じような種類の料理を出す場合、集客に力を入れる必要があります。
また、テナント店の場合、居抜きでそこを借りられることが多いので、開業資金が安くなる可能性があります。
例えば飲食店を開業する場合、さまざまな設備が必要です。
居抜きで借りることができれば、最初から料理を作る設備が整っているのでとてもお得です。
テナント店だからといってオフィスとして借りることができない訳ではありません。
中にはテナントをオフィスとして利用している場合もありますが、おすすめなのはやはりオフィスではなく上記で紹介した業種だと言えるのではないでしょうか。

■まとめ

テナント店と路面店にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
開業する業種はテナント店が良いのか、それとも路面店が良いのか、しっかり考えた上で物件を選ぶことが大切です。
また、開業するにあたりどの程度の初期投資が必要なのかも把握しておく必要があります。
路面店の場合は自由度が高いのですが、お客さまの目に留まるように内外装工事をきちんとする必要があります。
魅力ある店舗にするためにはある程度の初期投資が必要です。
逆に今回の例のように商業施設のテナント店は、自由度が少ないことからそこまでの初期投資は必要ありませんが、
売上保率が賃料になる場合や、賃料の他に売上保率を商業施設への手数料として支払わなくてはならない場合もあります。
どのような物件が良いか、自分の店舗がどのようなタイプに適しているのかを考えて出店する物件を選定していきましょう。